営業 新規開拓 電話の成果を高める方法とは?断られにくい進め方・トーク・改善策を解説

営業 新規開拓 電話の成果を高める方法とは?断られにくい進め方・トーク・改善策を解説

営業の新規開拓で電話を使っているものの、「担当者につながらない」「受付で止まる」「話せてもアポイントにつながらない」といった悩みを抱える企業は少なくありません。特にBtoB営業では、メールやフォーム送信だけでは反応が得られず、結局は電話に頼らざるを得ない場面も多くあります。一方で、やみくもに架電数を増やしても成果が伸びないため、電話営業そのものに限界を感じている担当者の方もいるでしょう。

しかし、電話が成果につながらない原因は、単に話し方が下手だからとは限りません。実際には、誰に電話するのかというターゲット設定、相手が関心を持つ切り口の設計、受付から担当者、決裁者へと進める順番、そして架電後の記録と改善の仕組みまで、複数の要素が連動しています。つまり、電話営業は属人的な根性論ではなく、設計と運用で成果を変えられる施策です。

本記事では、営業の新規開拓における電話の役割を整理したうえで、成果が出ない原因、事前準備、基本トーク、断られたときの対応、他チャネルとの組み合わせ、KPI設計、実践ステップまでを体系的に解説します。単なるテクニック集ではなく、BtoB新規開拓で重要な「誰に・何を・どの順番で伝えるか」と「何を指標に改善するか」を実務レベルでつなげてお伝えします。電話営業の成果を安定させたい営業責任者やインサイドセールス担当者の方は、ぜひ自社の運用と照らし合わせながら読み進めてみてください。

営業の新規開拓で電話が今も有効な理由

営業の新規開拓で電話が今も有効な理由
営業の新規開拓で電話が今も有効な理由

BtoBの新規開拓において電話は、いきなり受注を狙う手段ではなく、見込み客との接点をつくるための重要なチャネルです。メールや問い合わせフォームは相手の都合に左右されやすく、未読や埋没が起こりやすい一方、電話は短時間で相手の反応を確認できます。たとえば、従業員50〜300名規模の企業に業務効率化SaaSを提案する場合、メールだけでは担当者に届かないことがありますが、電話なら担当部署の有無や検討タイミングをその場で把握しやすくなります。

ただし、電話がすべての商材に向くわけではありません。導入効果を短く説明しやすく、担当者との対話で課題を引き出せる商材は電話と相性が良い傾向があります。反対に、価格が極端に低く差別化が難しい商材や、ECのように対面説明を必要としない商品は、広告やメールのほうが効率的な場合があります。重要なのは、電話を単独施策として考えるのではなく、初回接点の一つとして位置づけることです。

電話は『売り込む手段』ではなく『会話の入口』として機能する

新規開拓の電話で成果が出る企業は、最初の目的を「売ること」ではなく「会話を始めること」に置いています。初回の電話で長く説明しても、相手にとっては判断材料が不足しており、警戒されやすくなります。むしろ、短く要件を伝え、相手の状況を確認し、次の行動につなげるほうが現実的です。

新規開拓で電話が活きるケースと、他施策を優先すべきケース

電話が活きるのは、担当者が明確で、課題が顕在化している可能性が高いケースです。たとえば、人事向け採用管理ツール、情報システム部門向けセキュリティ支援、営業部門向けSFA運用改善などは、担当者との対話が商談化の起点になります。一方で、資料だけで比較検討されやすい商材や、すでに流入が安定している市場では、SEOや広告、紹介施策を優先したほうが費用対効果が高いこともあります。自社商材が電話向きかどうかは、短い会話で課題喚起できるか、担当者に直接つながる意味があるかで判断するとよいでしょう。

新規開拓の電話で成果が出ない主な原因

新規開拓の電話で成果が出ない主な原因
新規開拓の電話で成果が出ない主な原因

電話営業で成果が出ないとき、架電担当者の話し方だけを問題視すると改善が進みにくくなります。実際には、成果が出ない企業には共通する構造的な問題があります。典型的なのは、ターゲットが曖昧なまま広く架電している、相手企業の状況を想定せずに同じトークを使っている、結果を記録せず改善の材料が残っていない、といった状態です。これでは、たとえ一時的にアポイントが取れても再現性が生まれません。

また、電話は反応が即時に返ってくるため、失敗の原因を個人の力量に結びつけやすい施策です。しかし、同じ担当者でも、リストの精度や時間帯、役職別のトーク設計が変われば結果は大きく変わります。個人のスキルだけでなく、運用全体を見直すことが重要です。

リストの質が低いと架電数を増やしても成果は伸びにくい

たとえば、製造業向けの業務改善サービスを販売しているのに、業種を絞らず従業員規模もばらばらな企業へ一斉架電しても、課題の一致率が低いため歩留まりは悪化します。電話営業では、誰にかけるかが成果の土台です。業種、規模、拠点数、導入済みツールなどの条件を粗くでも絞るだけで、会話の質は変わります。

相手視点の価値訴求がなく、売り込みに聞こえてしまう

「弊社は〇〇サービスを提供しています。ぜひ一度ご紹介したく」といった話し方は、自社都合に聞こえやすく、相手が聞く理由を持てません。たとえば、経理部門向けなら「請求処理の工数削減」、営業部門向けなら「失注理由の可視化」など、役職や部門に応じた価値訴求が必要です。価値訴求を急ぎすぎず、相手の状況確認とセットで伝えることが重要です。

架電後の記録と改善がなく、失敗が蓄積される

成果が出ない現場では、架電結果が「不在」「NG」「アポ」程度しか残っていないことがあります。これでは、受付で止まったのか、担当者に不要と言われたのか、時期が悪かったのかが分かりません。最低でも、接続有無、会話化の有無、断り理由、次回接触時期は記録すべきです。失敗を感覚で終わらせず、改善データとして蓄積することが成果向上の前提になります。

電話営業の成果を左右する事前準備

電話営業の成果を左右する事前準備
電話営業の成果を左右する事前準備

新規開拓の電話は、架電前の準備で結果が大きく変わります。準備といっても、1社ごとに詳細な企業分析を行う必要はありません。重要なのは、誰に電話するのか、どの課題を仮説として置くのか、今回の電話の目的は何かを最低限整理することです。準備不足のまま電話すると、相手の反応に合わせた会話ができず、単なる売り込みで終わりやすくなります。

一方で、準備に時間をかけすぎると架電数が確保できません。実務では、リスト全体で共通する仮説を持ちつつ、個社ごとには数分で確認できる情報に絞る運用が現実的です。たとえば、業種、従業員規模、拠点数、採用ページ、導入事例、求人情報などから、課題の可能性を素早く見立てます。

誰に電話するかを決めるターゲティングの考え方

ターゲティングでは、まず自社商材の価値が発揮されやすい条件を明確にします。たとえば、営業支援ツールなら「営業人数20名以上」「拠点が複数ある」「案件管理が属人化しやすい企業」などです。そのうえで、最初に話すべき相手が部長なのか課長なのか、あるいは実務担当者なのかを決めます。役職が違えば関心事も変わるため、誰に話すかを曖昧にしないことが大切です。

相手企業の課題を仮説立てするための情報収集

情報収集は、企業サイト、採用情報、ニュースリリース、IR情報、LinkedInなどで十分です。たとえば、採用を強化している企業なら人事業務の負荷増大、拠点拡大中の企業なら情報共有の分散が課題かもしれません。仮説があるだけで、「御社のように拠点が増えている企業では、運用ルールの統一が課題になりやすいのですが」といった会話が可能になります。

1件ごとの目的を『アポ獲得』以外にも設計する

すべての電話の目的をアポイント獲得だけにすると、成果判断が極端になります。初回架電では、担当部署の特定、検討時期の確認、資料送付許可の取得、再架電日時の確保なども有効な目的です。たとえば「今期は予定なし」と分かれば、3か月後の再接触対象として整理できます。目的を段階化することで、電話営業は改善しやすいプロセスになります。

アポイントにつながる新規開拓電話の基本トーク構成

アポイントにつながる新規開拓電話の基本トーク構成
アポイントにつながる新規開拓電話の基本トーク構成

新規開拓電話の基本トークは、第一声、要件提示、状況確認の質問、次の行動への着地という流れで設計すると安定します。ここで重要なのは、最初から詳しい説明をしないことです。相手は電話に出た瞬間、知らない相手の話を聞く準備ができていません。そのため、短く名乗り、何についての連絡かを明確にし、相手に関係があるテーマかどうかを判断してもらう必要があります。

また、受付、担当者、決裁者では話し方を変えるべきです。受付には簡潔さと要件の明瞭さ、担当者には課題仮説と質問、決裁者には事業インパクトや判断材料を意識した伝え方が求められます。長く話しすぎず、価値訴求を急ぎすぎないことが、結果的にアポイント率を高めます。

最初の10秒で警戒されにくくする伝え方

第一声では、会社名、氏名、要件の方向性を短く伝えます。たとえば「株式会社〇〇の田中と申します。営業体制の見直しについて、営業企画のご担当者様に短くご相談したくお電話しました」といった形です。いきなりサービス名を前面に出すより、相手に関係のあるテーマから入るほうが警戒されにくくなります。

相手の関心を引き出す質問設計

担当者につながったら、一方的に話すのではなく、相手の現状を確認する質問を入れます。たとえば「現在、新規開拓は電話中心でしょうか、それともメールや紹介が多いでしょうか」「架電後の商談化率は見られていますか」といった質問です。答えやすい質問から始めることで、相手の課題認識を引き出しやすくなります。

面談・資料送付・再架電など次の行動へ自然につなげる

着地はアポイントだけに限定しないことが重要です。温度感が高ければ「15分ほどオンラインで事例をご紹介できます」と提案し、まだ早ければ「概要資料をお送りしたうえで、来週改めてお電話してもよろしいでしょうか」と次の接点を設定します。相手の負担が小さい選択肢を用意すると、会話が途切れにくくなります。

断られたときの切り返しと、しつこくならない対応

断られたときの切り返しと、しつこくならない対応
断られたときの切り返しと、しつこくならない対応

新規開拓の電話では断られること自体は珍しくありません。大切なのは、断り文句を表面的な拒絶として受け取らず、背景にある情報を読み取ることです。「忙しい」はタイミングの問題かもしれませんし、「必要ない」は現状維持で足りているのか、過去に類似サービスで失敗したのかもしれません。断られた場面で無理に押し返すと関係を損ねますが、背景を確認できれば次回接触の精度が上がります。

よくある断り文句への対応では、反論ではなく整理が基本です。「忙しい」と言われたら、今話せないのか、今期は検討しないのかを切り分けます。「必要ない」には、現状運用で足りているのかだけを短く確認します。「メールで」と言われた場合は、送付後にいつ確認いただけそうかまで取れると次の行動につながります。

断り文句は拒絶ではなく情報として受け取る

たとえば「今は忙しいので」と言われた際に、「では結構です」と終えるだけでは情報が残りません。「承知しました。時期の問題でしたら、月末以降のほうがよろしいでしょうか」と確認すれば、再接触の判断材料になります。断り文句の裏にある状況を把握する姿勢が重要です。

再接触の余地を残す終話の仕方

しつこくならないためには、相手の負担を増やさず終えることが大切です。たとえば「本日はお時間ありがとうございました。ご不要であれば無理にご案内はいたしませんが、今後体制変更などありましたらお役に立てるかもしれません。差し支えなければ概要だけお送りします」といった終え方なら、関係を悪化させにくくなります。明確に拒否された場合は追わず、再接触は情報更新後に切り口を変えて行うべきです。

電話だけに頼らない新規開拓の組み合わせ方

電話だけに頼らない新規開拓の組み合わせ方
電話だけに頼らない新規開拓の組み合わせ方

BtoBの新規開拓では、電話単独よりも複数チャネルを組み合わせたほうが成果が安定しやすくなります。電話は反応を得やすい一方、情報量の制約があります。メールは詳細情報を残せますが、開封されない可能性があります。フォーム営業は担当者不明でも送れますが、返信率は限定的です。LinkedInは役職者に直接接点を持ちやすく、紹介施策は信頼の壁を越えやすいという特徴があります。

重要なのは、各チャネルを競合関係で考えるのではなく、役割分担で設計することです。たとえば、電話前にメールで簡単な情報を送り、電話で確認する。電話で不在だった相手にLinkedInで接触する。資料送付後に電話で反応を聞く、といった流れが有効です。商材単価が高く検討期間が長いほど、複数接点の設計が必要になります。

電話単独より成果が出やすいマルチチャネル設計

具体例として、初回はメールで事例を送付し、翌日に電話で到達確認を行う方法があります。相手が「見ました」と言えば会話が始まりやすく、未確認でも何を送ったかを簡潔に伝えられます。逆に電話で担当者不在だった場合は、受付で部署名を確認したうえでフォームやメールに切り替えると、接点が途切れにくくなります。

自社に合うチャネルミックスの考え方

使い分けの基準は、商材単価、検討期間、説明の難易度、ターゲットの連絡手段です。たとえば、月額数万円の比較的シンプルなSaaSなら電話とメールの組み合わせで十分なことがあります。一方、数百万円規模のコンサルティングやシステム導入なら、電話だけでなく、事例資料、セミナー、紹介、SNS接点まで含めた設計が必要です。自社の営業プロセスにおいて、電話がどの段階の役割を担うのかを明確にすると、無理な期待をかけずに運用できます。

成果を安定させるためのKPI設計と改善方法

成果を安定させるためのKPI設計と改善方法
成果を安定させるためのKPI設計と改善方法

電話営業の改善でよくある失敗は、架電数だけを追ってしまうことです。もちろん行動量は必要ですが、成果がどこで落ちているかを分解しなければ改善できません。基本的に見るべき指標は、接続率、会話化率、アポ率、商談化率です。接続率は担当者につながった割合、会話化率は接続後に一定の会話が成立した割合、アポ率は会話から次の面談につながった割合、商談化率はアポイントが実際の商談として進んだ割合を指します。

たとえば、架電数は多いのにアポイントが少ない場合でも、接続率が低いのか、会話はできているが価値訴求が弱いのかで打ち手は変わります。数字を分解して見ることが、改善の出発点です。ただし、数値だけで判断すると会話の質を見落とすため、録音やメモも併用する必要があります。

どの数値が悪いときに、どこを見直すべきか

接続率が低いなら、架電時間帯、代表電話の使い方、担当者情報の精度を見直します。会話化率が低いなら、第一声や要件提示が売り込みに聞こえていないかを確認します。アポ率が低いなら、質問設計や着地の提案方法に課題がある可能性があります。商談化率が低い場合は、アポイントの質、つまり本当に適切な相手と話せているかを見直す必要があります。

個人依存を防ぐための振り返りの仕組み

成果を安定させるには、週次で数値と会話内容を振り返る仕組みが有効です。たとえば、各担当者の録音を週3件ずつ確認し、良かった第一声、断られた後の切り返し、不要と言われた理由を共有します。トークスクリプトを完全固定する必要はありませんが、成果につながる共通要素を言語化し、チームで再利用できる状態にすることが重要です。

自社で実践しやすい新規開拓電話の運用ステップ

電話営業を改善する際は、最初から大規模な仕組みを作り込むより、小さく始めて検証するほうが現実的です。たとえば、まずは特定業種100社に絞って架電し、反応の良い切り口を探る方法があります。ここで重要なのは、リスト、トーク、記録項目を最小限そろえ、1週間から1か月単位で見直すことです。一度に完璧な標準化を目指すと、現場が回らなくなり、改善も止まりやすくなります。

実践では、仮説を持って架電し、結果を記録し、次の週に修正するサイクルを回します。たとえば、1週目で製造業の工場長向けに架電し、反応が弱ければ、2週目は総務部長向けに切り替える、といった運用です。小さな検証を繰り返すことで、自社に合う型が見えてきます。

対象リストの選定から初回架電まで

最初のステップは、成果が出そうな条件を3〜4項目に絞って対象リストを作ることです。たとえば「従業員100名以上」「拠点複数」「採用強化中」「既存システム刷新の可能性あり」といった条件です。その後、役職仮説を置き、業種別に短いトークを用意して初回架電を行います。ここでは量よりも、仮説検証できる記録を残すことを優先します。

結果記録、振り返り、トーク修正の回し方

架電後は、「つながったか」「誰と話したか」「何が障害だったか」「次回いつ接触するか」を必ず残します。週次では、数値だけでなく具体的な会話内容を見返し、「受付では通るが担当者で切られる」「資料送付後の再架電で反応がよい」などの傾向を整理します。そのうえで、第一声、質問、着地のどこを修正するかを1〜2点に絞って翌週試すと、改善の因果関係が見えやすくなります。

よくある質問

Q: 新規開拓の電話営業は今でも効果がありますか?

あります。ただし、無差別に架電する方法では成果が出にくく、ターゲット選定や事前仮説、他チャネルとの連携が重要です。特にBtoBでは、短時間で担当者の反応を得られる点が電話の強みです。

電話の価値は、相手が興味を持つかどうかをその場で確認できることにあります。メールやフォームでは、開封されたか、内容が伝わったか、検討の余地があるかが分からないまま時間が過ぎることがあります。一方、電話なら「今は時期ではない」「担当部署が違う」「資料なら見てもよい」といった反応を即時に取得できます。これは新規開拓の初期段階では大きな利点です。

ただし、電話を万能な施策として扱うのは適切ではありません。相手の業種や役職、商材の複雑さによっては、事前にメールで情報提供したほうが話が進みやすい場合もあります。したがって、効果があるかどうかは電話そのものではなく、誰に、どの順番で、何を伝えるかという設計次第だと考えるべきです。

Q: 電話営業は何件くらいかければ成果が出ますか?

一律の件数目安はありません。商材、ターゲット、リストの質、接続率によって大きく変わるためです。まずは架電数だけでなく、接続率、会話化率、アポ率を分けて確認し、どの段階で歩留まりが落ちているかを見ることが大切です。

たとえば、100件かけて担当者につながるのが10件なのか30件なのかで、必要な行動量は大きく変わります。また、つながっていても会話が成立しない場合は、件数を増やす前に第一声や要件提示を見直すべきです。逆に、会話はできているのにアポにならないなら、質問設計や着地の提案方法に課題があるかもしれません。

そのため、最初から「1日何件かけるべきか」を固定するより、まずは一定期間の実績を取得し、自社の歩留まりを把握することが重要です。件数は結果ではなく、改善のための前提条件として扱うのが現実的です。

Q: 受付で止められてしまう場合はどうすればよいですか?

受付突破だけを目的に不自然な言い回しを使うより、要件を簡潔に伝え、担当部署や役職を明確にするほうが効果的です。事前に組織情報を調べ、誰に取り次いでほしいのかを具体化しておくと会話が進みやすくなります。

たとえば、「営業の件で」と曖昧に伝えると止められやすくなりますが、「営業企画ご担当者様に、商談化率の改善事例について短くご相談したく」と伝えると、受付側も判断しやすくなります。受付は営業を排除することが目的ではなく、不要な取り次ぎを減らすことが役割です。そのため、相手が判断しやすい情報を短く渡すことが重要です。

また、受付で断られた場合も、それを失敗として終えるのではなく、「担当部署名はどちらになりますか」「この件はどの役職の方が見られますか」と情報取得に切り替えると、次回以降の精度が高まります。

Q: 断られた相手に再度電話しても問題ありませんか?

問題はありませんが、同じ内容を繰り返すのは避けるべきです。前回の反応を踏まえて切り口を変える、タイミングを空ける、メールを挟むなど、相手にとっての負担を下げる工夫が必要です。

たとえば、前回「今は忙しい」と言われたなら、繁忙期を避けて再架電するのが自然です。「必要ない」と言われた場合でも、別の課題仮説や事例があれば、数か月後に情報提供の形で再接触できる余地があります。一方で、明確に不要と伝えられた相手に短期間で何度も電話するのは、ブランド毀損につながる可能性があります。

再架電で大切なのは、前回の会話が記録されていることです。誰が、いつ、何に対して、どのように反応したのかが残っていれば、相手に合わせた再接触ができます。記録がないまま再度同じ話をすると、しつこい印象を与えやすくなります。

Q: 電話とメールではどちらを優先すべきですか?

どちらか一方ではなく、商材や相手の検討行動に応じて使い分けるのが現実的です。緊急性や対話の必要性が高いなら電話、情報整理や証跡を残したいならメールが向いています。電話後にメールを送る組み合わせも有効です。

たとえば、課題が顕在化していそうな企業には電話から入り、反応があればすぐに事例資料をメールで送る流れが適しています。逆に、説明に時間がかかる商材や、相手が複数人で検討する必要がある商材では、先にメールで概要を共有したうえで電話するほうが効率的なこともあります。

優先順位は、相手が何をもって判断しやすいかで決めるべきです。会話が必要な場面でメールだけに頼ると温度感が見えず、証跡が必要な場面で電話だけに頼ると社内共有が進みません。役割を分けて設計する視点が重要です。

Q: 社内で電話営業の型を標準化するには何が必要ですか?

最低限必要なのは、ターゲット条件、トークの基本構成、記録項目、振り返り指標の4点です。個人の話し方を完全に統一する必要はありませんが、成果につながる共通要素を言語化して運用することが重要です。

具体的には、どの業種・規模・役職を優先するのか、第一声から着地までの流れをどうするのか、架電後に何を記録するのか、週次でどの数値を確認するのかを決めます。これがないと、担当者ごとに対象も話し方も記録もばらばらになり、改善が属人的になります。

一方で、スクリプトを細かく固定しすぎると、相手に合わせた自然な会話ができなくなることがあります。標準化の目的は、全員を同じ話し方にすることではなく、成果に影響する重要部分を共通化することです。型と自由度のバランスを取ることが、継続運用では重要になります。

まとめ

営業の新規開拓における電話は、時代遅れの手法ではなく、BtoBで見込み客との会話を始めるための有効な接点です。ただし、成果を左右するのは架電数そのものではありません。誰に電話するのかというターゲティング、相手企業の課題仮説、第一声から着地までのトーク設計、断られた後の情報整理、そして他チャネルとの組み合わせがそろって初めて、電話営業は再現性のある施策になります。

また、改善においては個人の話し方だけを問題にせず、接続率、会話化率、アポ率、商談化率といった指標に分解してボトルネックを見極めることが重要です。数値に加えて録音やメモを振り返れば、どの場面で相手の警戒が高まり、どの切り口で会話が進みやすいかも見えてきます。

まずは自社の架電結果を『接続率・会話化率・アポ率・商談化率』に分けて整理し、電話営業の改善ポイントを可視化してみてください。

この記事の監修者

smartsales株式会社
smartsales株式会社
AI営業、フォーム営業、営業リスト作成、BtoBマーケティング、営業DX / 営業代行

100万件以上の営業リストを保有し、AIを活用したフォーム営業サービスを提供する営業支援チーム。上場企業を含む累計200社以上の支援実績があり、月間数百件規模のアポイント創出を安定的に支援している。 AI領域を得意とするエンジニアがプロダクト開発を担い、中小企業診断士をはじめとする経営コンサルタントも在籍。営業リストの設計、フォーム営業の自動化、営業文面の改善、アポイント獲得率の向上など、BtoB営業の実務に即した知見をもとに情報発信・監修を行っている。

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