新規顧客獲得の事例12選|BtoB企業が成果につなげる施策と成功のポイント

新規顧客獲得の事例12選|BtoB企業が成果につなげる施策と成功のポイント

BtoB企業で新規顧客獲得を強化したいと考えたとき、多くの企業が最初に悩むのは「結局、どの施策が自社に合うのか分からない」という点です。展示会、SEO、Web広告、アウトバウンド、紹介施策など選択肢は多い一方で、他社事例を見ても表面的な成功談にとどまり、なぜ成果が出たのか、どの条件なら再現できるのかまでは見えにくいことが少なくありません。特にBtoBでは、検討期間が長く、意思決定に複数部門が関与し、リード獲得だけでは受注につながらないため、施策単体ではなく営業との連携まで含めて考える必要があります。

本記事では、「新規顧客獲得 事例」を探しているBtoB企業の営業責任者、マーケティング担当者、事業責任者に向けて、実際に成果につながりやすい12の事例を施策別に整理します。単に事例を列挙するのではなく、各施策の背景、実行プロセス、成果が出る条件、向いている企業像まで踏み込み、自社で再現するための判断材料として使えるように解説します。

紹介依存から脱却したい企業、リードは取れているのに商談化しない企業、短期成果と中長期の資産づくりを両立したい企業にとって、重要なのは流行施策を追うことではありません。自社の商材単価、営業人数、顧客の検討プロセスに合った施策を選び、KPIを分解しながら改善を続けることです。ここからは、BtoB営業の前提を押さえたうえで、施策別の成功事例と成功要因を具体的に見ていきます。

新規顧客獲得の事例を見る前に押さえたいBtoB営業の前提

新規顧客獲得の事例を見る前に押さえたいBtoB営業の前提
新規顧客獲得の事例を見る前に押さえたいBtoB営業の前提

BtoBの新規顧客獲得は、BtoCと比べて購買までの構造が大きく異なります。個人が比較的短時間で意思決定するBtoCに対し、BtoBでは現場担当者、上長、情報システム部門、経営層など複数の関与者が存在し、課題認識から比較検討、稟議、契約までに数週間から数か月かかることも珍しくありません。そのため、問い合わせ件数だけを増やしても成果には直結しにくく、誰に何を伝え、どの段階で営業が関与するかまで設計する必要があります。

たとえば、紹介経由で安定受注していたSaaS企業が、紹介件数の頭打ちを受けて広告出稿を始めたものの、資料請求は増えても商談化しないケースがあります。逆に、月100件のリードを保有していた製造業向けサービス企業でも、営業への引き渡し基準が曖昧で、追客の優先順位がつかず失注が続くことがあります。つまり課題は「リード不足」とは限らず、「商談化設計不足」である場合も多いのです。

BtoBの新規顧客獲得が難しい理由

難しさの本質は、購買行動が複雑で、施策の効果が分断されやすい点にあります。検索流入を増やす施策、リードを獲得する施策、商談化する施策、受注を後押しする施策は必ずしも同じではありません。さらに高単価商材ほど、顕在層だけでなく潜在層への教育も必要です。短期施策だけでは案件が細り、中長期施策だけでは足元の商談が不足するため、複数施策の組み合わせが求められます。

事例を読む際に確認すべき3つの前提条件

事例をそのまま真似しても再現しにくい理由は、前提条件が異なるからです。少なくとも次の3点は確認すべきです。

  • 商材特性:単価、導入難易度、検討期間、競合状況
  • 営業体制:インサイドセールスの有無、追客速度、提案人数
  • 顧客課題:緊急性が高い課題か、情報収集段階の課題か

たとえば、月額数万円のSaaSと数百万円規模の業務システムでは、向くチャネルもKPIも異なります。事例は答えそのものではなく、自社の前提に照らして「なぜうまくいったか」を読み解く材料として活用することが重要です。

事例1〜3:コンテンツマーケティングとSEOで見込み顧客を獲得した事例

事例1〜3:コンテンツマーケティングとSEOで見込み顧客を獲得した事例
事例1〜3:コンテンツマーケティングとSEOで見込み顧客を獲得した事例

コンテンツマーケティングとSEOは、検索課題を持つ見込み顧客に継続的に接点をつくり、資料請求や問い合わせ、商談へつなげる施策です。基本構造は、課題別キーワードで専門記事を公開し、記事内でホワイトペーパーや導入事例ページへ誘導し、そこから営業接点を生む流れです。即効性は限定的ですが、うまく設計できれば広告費に依存しにくい集客資産になります。

専門記事で検索流入を増やし商談化した事例

たとえば、製造業向けDX支援企業が「在庫管理 システム 比較」「製造現場 ペーパーレス」など、導入検討に近いキーワードで専門記事を継続公開したケースでは、半年ほどで検索流入が大きく増え、問い合わせの質も改善しました。成果の要因は、単なる用語解説ではなく、現場課題、導入判断、失敗パターンまで踏み込んだ記事設計にあります。さらに記事末尾に「導入チェックリスト」や「相談会」への導線を置いたことで、流入だけで終わらず商談化につながりました。

ホワイトペーパーでリード獲得を強化した事例

人事向けクラウドサービス企業では、SEO記事から「人事評価制度の見直しポイント」などのホワイトペーパーへ誘導し、資料ダウンロードをリード獲得の主軸にしました。記事単体では問い合わせに至らない潜在層でも、情報収集段階なら資料請求しやすいため、接点数を増やしやすいのが利点です。その後、ダウンロードテーマ別にメール配信とインサイドセールスの架電を分け、検討度の高い層から商談化を進めたことで、営業効率が改善しました。

導入事例ページを整備して問い合わせ率を高めた事例

ITサービス企業では、流入自体はあるのにCV率が低い課題がありました。そこで、業種別・課題別の導入事例ページを整備し、「どの企業が、どんな課題を、どう改善したか」を具体的に見せたところ、問い合わせ率が上昇しました。BtoBでは導入後のイメージが持てないと意思決定が進みにくいため、導入事例は最後の一押しになりやすい施策です。

ただし注意点もあります。SEOは成果が出るまで時間がかかり、キーワード設計が浅いと情報収集層ばかり集まりがちです。また、記事からCVへの導線が弱いと流入だけで終わります。まずは商談につながった既存顧客の検索行動を営業にヒアリングし、狙うテーマと導線を具体化することが重要です。

事例4〜5:Web広告・LP最適化で短期的に新規顧客を増やした事例

事例4〜5:Web広告・LP最適化で短期的に新規顧客を増やした事例
事例4〜5:Web広告・LP最適化で短期的に新規顧客を増やした事例

Web広告は、リスティング広告やSNS広告でターゲットを絞ってLPへ送客し、短期間でリード獲得を増やせる施策です。SEOより即効性が高く、特に顕在層への接点づくりに向いています。一方で、訴求やターゲティングがずれると、問い合わせ件数は増えても受注につながらず、費用対効果が悪化しやすい点には注意が必要です。

検索広告で顕在層を獲得した事例

たとえば、法人向け研修サービス企業が「管理職研修 外注」「営業研修 企業向け」など導入意欲の高い検索語に広告を出稿したところ、短期間で資料請求数を増やせたケースがあります。成功の背景は、広く集客するのではなく、導入目的が明確なキーワードに絞ったことです。さらに広告文でも「法人向け」「導入実績あり」「カスタマイズ可能」などBtoBの判断軸を明示したことで、不要なクリックを減らし、商談化しやすいリードを集めました。

LP改善でCV率を高めた事例

一方、SaaS企業では広告経由の流入はあるものの、問い合わせ後の商談率が低い課題がありました。原因を分析すると、LP上の訴求が「機能紹介」中心で、導入効果や対象企業像が伝わっていませんでした。そこで、ファーストビューに「従業員300名以上の企業向け」「工数削減の具体例」「導入事例」を追加し、フォーム項目も必要最小限に見直したところ、CV率だけでなく商談率も改善しました。

広告運用で見落とされやすいのは、件数と質を分けて評価することです。問い合わせ件数が増えても、ターゲット外の企業や情報収集目的のリードが多ければ営業負荷だけが増えます。判断基準としては、CPAだけでなく、商談化率、受注率、受注単価まで追うことが重要です。短期成果を狙うなら、広告配信とLP改善をセットで回し、営業から「どの訴求の案件が受注しやすいか」を吸い上げる体制が必要です。

事例6〜7:展示会・セミナー・ウェビナーで接点を増やした事例

事例6〜7:展示会・セミナー・ウェビナーで接点を増やした事例
事例6〜7:展示会・セミナー・ウェビナーで接点を増やした事例

展示会、セミナー、ウェビナーは、BtoBで有効な接点創出施策です。複雑な商材でも短時間で価値を伝えやすく、参加者の反応から関心度を把握しやすい利点があります。特に比較検討前の潜在層や、課題はあるが具体策を探していない層に対して、課題喚起から商談化までの橋渡し役になりやすい施策です。ただし、名刺獲得や参加登録だけで終わると成果は出ません。事後フォローの設計が成否を分けます。

展示会後の追客で商談数を伸ばした事例

産業機器メーカーが展示会に出展した際、以前は名刺を大量獲得しても受注につながりませんでした。そこで、ブース訪問時の会話内容を「導入時期」「課題の種類」「決裁関与の有無」で分類し、展示会後3営業日以内に優先度別で追客する運用へ変更しました。結果として、名刺枚数自体は大きく変わらなくても、商談化しやすい見込み客への接触精度が上がり、営業効率が改善しました。展示会は集客量よりも、持ち帰った情報を営業にどう渡すかが重要です。

ウェビナーからインサイドセールス連携で案件化した事例

ITコンサル企業では、月1回のウェビナーを実施し、「DX推進の失敗例」「情シス負荷を減らす方法」などテーマを具体化しました。参加後アンケートで課題感と導入時期を取得し、温度感の高い参加者には当日中にインサイドセールスが連絡、情報収集段階の参加者には関連資料を送る運用に分けたことで、ウェビナー経由の案件化率が改善しました。

注意したいのは、イベント施策ではテーマ設定が曖昧だと参加者の質が落ちる点です。「業務改善セミナー」のような広すぎるテーマは集客しやすくても商談化しにくくなります。逆に「製造業の在庫差異を減らすためのシステム選定」など具体化すると、母数は減っても質は上がります。イベントを実施する際は、集客数ではなく、参加者属性、商談化率、フォロー速度まで含めて評価すべきです。

事例8〜9:アウトバウンド営業とABMでターゲット企業を開拓した事例

事例8〜9:アウトバウンド営業とABMでターゲット企業を開拓した事例
事例8〜9:アウトバウンド営業とABMでターゲット企業を開拓した事例

アウトバウンド営業は、テレアポ、フォーム営業、メール営業などで企業へ能動的に接触し、まだ自社を知らない見込み客を開拓する方法です。ABMはその発展形として、狙う企業群を明確に定め、企業ごとに訴求や提案内容を最適化する考え方です。BtoBではターゲット企業数が限られる市場も多いため、広く集める施策よりも、深く狙う施策が有効な場面があります。

ターゲット選定を見直してアポ率を改善した事例

法人向け業務代行サービス企業では、以前は業種を広く取りすぎたため、テレアポ件数は多くてもアポ率が低迷していました。そこで、受注しやすい顧客を分析し、「従業員50〜300名」「バックオフィス人員が不足しやすい業種」など条件を絞り、スクリプトも業界課題に合わせて変更したところ、接触件数は減ってもアポ率が改善しました。大量送信より、誰に何を言うかの精度が成果を左右した典型例です。

ABMで重点企業への提案精度を高めた事例

セキュリティサービス企業では、全方位のリード獲得ではなく、重点100社を定めるABMに切り替えました。各社のIR情報、採用動向、システム刷新ニュースを調べ、課題仮説を立てたうえでメール、セミナー招待、役員向け提案資料を組み合わせて接触した結果、少数案件でも受注確度の高い商談を創出できました。ABMは件数勝負ではなく、企業理解に基づく提案精度が重要です。

注意点として、属人的な営業に依存すると成果が安定しません。スクリプト、ターゲット条件、接触履歴、失注理由を蓄積し、再現可能な型へ落とす必要があります。自社で実践するなら、まず既存受注先の共通点を洗い出し、狙うべき企業像を明確にすることから始めると効果的です。

事例10〜12:紹介・パートナー連携・既存顧客活用で新規顧客を広げた事例

事例10〜12:紹介・パートナー連携・既存顧客活用で新規顧客を広げた事例
事例10〜12:紹介・パートナー連携・既存顧客活用で新規顧客を広げた事例

新規顧客獲得というと新しいチャネルばかりに目が向きがちですが、紹介施策、代理店やアライアンス、既存顧客の横展開もBtoBでは有力です。特に信頼が重要な高単価商材では、第三者の推薦や既存実績が新規開拓の障壁を下げます。ただし、偶発的な紹介に頼るだけでは再現性が低く、仕組み化が必要です。

紹介制度を整えて新規案件を増やした事例

コンサルティング会社が、満足度の高い既存顧客に対して、プロジェクト完了後の定例レビュー時に紹介依頼を行う運用を整えたケースがあります。単に「紹介してください」と依頼するのではなく、「こうした課題を持つ企業に役立てる」と紹介対象を具体化し、紹介後の連絡フローも明示したことで、顧客側が動きやすくなりました。紹介は関係性任せではなく、依頼のタイミングと紹介条件の明確化が重要です。

パートナー連携で販路を拡大した事例

クラウドサービス企業では、自社単独の営業だけでは接点が限られていたため、同じ顧客層を持つSIerやコンサル会社と連携し、共同提案を進めました。パートナー側には紹介手数料だけでなく、提案しやすい資料、導入フロー、役割分担を明確に提示したことで、継続的に商談母数を確保できるようになりました。提携は関係構築だけでなく、双方のメリット設計が欠かせません。

既存顧客の別部門・関連会社へ展開した事例

業務システム提供企業では、既存顧客の本部導入後に、支社や関連会社、別部門へ横展開する活動を強化しました。導入効果を数値で整理したレポートを作成し、社内展開用資料として顧客に提供したことで、顧客自身が社内紹介者になり、新規案件が広がりました。これは新規顧客獲得と既存深耕の中間にある施策ですが、受注確度が高く、営業効率も良いのが特徴です。

再現性を高めるには、紹介依頼のタイミング、提携条件、横展開の対象部署を明文化することが重要です。信頼を活用する施策ほど、仕組み化の有無が成果差につながります。

成果が出る新規顧客獲得事例に共通する5つの成功要因

成果が出る新規顧客獲得事例に共通する5つの成功要因
成果が出る新規顧客獲得事例に共通する5つの成功要因

ここまでの事例を横断すると、成果が出る企業には共通点があります。第一にターゲットが明確であること、第二に訴求が課題起点で設計されていること、第三に営業とマーケティングが連携していること、第四にフォローが速いこと、第五に改善サイクルが回っていることです。どの施策でも、単にチャネルを選んだだけでは成果は安定しません。

成果を分けるのは施策選定より設計力

たとえばSEOでも広告でも、成果差を生むのは「誰に何を伝えるか」の設計です。製造業向けに強い企業が、業界特有の課題を言語化した記事やLPを用意すれば商談化しやすくなりますが、汎用的な訴求では比較対象に埋もれます。展示会でも、名刺獲得数より、来場者の温度感をどう記録し追客するかで結果が変わります。つまり施策の種類よりも、ターゲット設定、訴求、導線、引き渡し基準の設計力が重要です。

営業とマーケティングの連携が商談化率を左右する

もう一つの共通点は、営業連携の強さです。マーケティングが獲得したリードを営業がどう評価し、いつ接触し、どの情報を返すかが定まっている企業ほど商談化率が高まります。たとえば、ウェビナー参加者に当日中フォローする企業と、1週間後に一斉メールだけ送る企業では結果が変わります。広告でも、営業が「この訴求の案件は受注しやすい」とフィードバックできれば、配信改善の質が上がります。

部分最適に陥らないためには、施策単体の数字だけでなく、受注までの一連の流れを見て運用体制ごと再現することが必要です。成功事例を活かす際は、チャネルではなく仕組みを真似る視点が欠かせません。

自社に合う新規顧客獲得施策の選び方

自社に合う新規顧客獲得施策の選び方
自社に合う新規顧客獲得施策の選び方

新規顧客獲得施策は、流行や他社の成功例だけで選ぶべきではありません。自社の商材単価、検討期間、ターゲット数、営業人数、予算によって、優先すべき施策は変わります。重要なのは、短期で案件をつくる施策と、中長期で資産化する施策のバランスを取ることです。

商材特性から選ぶ

高単価で検討期間が長い商材は、導入ハードルが高いため、SEO記事、導入事例、ウェビナー、ABMのように信頼形成と教育ができる施策が向いています。一方、比較的低単価で導入判断が早い商材なら、検索広告やLP最適化で顕在層を刈り取る施策が有効です。顕在層向けか潜在層向けかでも選択は変わります。今すぐ比較したい顧客には広告やアウトバウンド、課題認識を深めたい顧客にはコンテンツやセミナーが適しています。

営業体制と予算から選ぶ

営業人数が少ない企業は、大量リードを獲得しても追客しきれません。その場合は、件数より質を重視し、ターゲットを絞った広告、ABM、紹介施策のほうが運用しやすいことがあります。逆にインサイドセールス体制がある企業なら、ホワイトペーパーやウェビナーで幅広くリードを獲得し、育成しながら商談化する設計が機能しやすくなります。予算面でも、広告は早く始めやすい一方で継続費用が発生し、SEOは立ち上がりに時間がかかる代わりに資産化しやすい特徴があります。

短期施策と中長期施策をどう組み合わせるか

理想は、短期施策だけ、中長期施策だけに偏らないことです。たとえば、足元の商談創出には検索広告や展示会を使いながら、並行してSEO記事や導入事例を蓄積する形です。短期で成果確認しやすい施策で学んだ訴求を、中長期施策へ反映すると精度も高まります。判断基準としては、「3か月以内に必要な商談数」と「半年後以降に残したい資産」を分けて考えると、施策の優先順位をつけやすくなります。

新規顧客獲得を継続的に伸ばすKPI設計と改善の進め方

新規顧客獲得を安定して伸ばすには、流入、リード、商談、受注までのKPIを分解して管理することが欠かせません。問い合わせ数だけを追うと、件数は増えても受注につながらないという失敗が起こります。逆に、各段階の歩留まりを見れば、どこに改善余地があるかが明確になります。

見るべき指標は施策ごとに異なる

SEOなら検索流入数、CV率、資料請求後の商談化率が重要です。広告ならCPAだけでなく、商談単価や受注率まで確認すべきです。展示会やウェビナーなら、参加者数だけでなく、参加後フォロー率、商談化率、案件化までの期間を見る必要があります。たとえば、問い合わせ数が多くても商談化率が低いなら、訴求やターゲティングに問題がある可能性があります。一方、商談化率は高いのに件数が少ないなら、流入母数の拡大が課題です。

改善会議で確認したいポイント

改善を機能させるには、部門横断で定義をそろえることが重要です。具体的には次の点を定期的に確認すると効果的です。

  • リードの定義:資料請求を全件有効とするのか、対象企業条件を満たすものだけか
  • 商談の定義:初回打ち合わせか、課題ヒアリング済み案件か
  • 失注理由:価格、時期、競合、課題不一致のどれか
  • 追客速度:問い合わせから初回接触まで何時間かかったか
  • チャネル別成果:件数だけでなく受注まで見ているか

施策評価を単月で判断しすぎないことも大切です。特にSEOやウェビナーは受注まで時間差があるため、短期間で打ち切ると本来の効果を見誤ります。月次では先行指標、四半期では商談・受注指標を確認するなど、時間軸を分けて判断しましょう。

まとめ

新規顧客獲得の事例を活かすうえで重要なのは、成功した施策名だけを見ることではなく、どのような前提で、どのように実行し、何が成果を分けたのかを読み解くことです。BtoBでは、検討期間の長さ、関与者の多さ、営業との連携の必要性から、単純な集客施策だけでは成果が安定しません。

今回紹介した12の事例から分かるのは、SEOやコンテンツは中長期の資産づくりに向き、広告は短期成果に強く、展示会やウェビナーは接点創出と教育に有効であり、アウトバウンドやABMは狙う企業が明確な場合に力を発揮するということです。また、紹介、パートナー連携、既存顧客の横展開は、信頼を起点にした高効率なチャネルになり得ます。

ただし、どの施策にも共通して必要なのは、ターゲット明確化、訴求設計、営業連携、フォロー速度、改善サイクルです。自社に合う施策を選ぶには、商材単価、検討期間、営業体制、予算を踏まえ、短期施策と中長期施策を組み合わせる視点が欠かせません。

自社に合う新規顧客獲得施策を整理したい方は、まず営業プロセスと獲得チャネルの現状を棚卸しして優先施策を明確にしましょう。

この記事の監修者

smartsales株式会社
smartsales株式会社
AI営業、フォーム営業、営業リスト作成、BtoBマーケティング、営業DX / 営業代行

100万件以上の営業リストを保有し、AIを活用したフォーム営業サービスを提供する営業支援チーム。上場企業を含む累計200社以上の支援実績があり、月間数百件規模のアポイント創出を安定的に支援している。 AI領域を得意とするエンジニアがプロダクト開発を担い、中小企業診断士をはじめとする経営コンサルタントも在籍。営業リストの設計、フォーム営業の自動化、営業文面の改善、アポイント獲得率の向上など、BtoB営業の実務に即した知見をもとに情報発信・監修を行っている。

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